俺「ふひひひ、これで本当に完璧。だれでもクリアできるシナリオができたぜ!」
僕「クリアできればいいってわけじゃないけどな」
俺「なにィ? この前は難しくするなとか言ってた癖によぉ」
僕「本当の問題は難易度じゃない。スムーズにシナリオが進行できるかなんだ」
俺「あん? 何が違うんだ?」
僕「そうだなぁ……。たとえば、お前の作ったシナリオ、オープニングでPCたちが呪文を唱えて呪われるシーンがあるけどさ、これPCが嫌がって呪文唱えなかったらどうなんの?」
俺「あー、その場合は呪われないなぁ」
僕「かけられた呪いを解くのがシナリオの目的なんだから、呪われなかったら探索するモチベーションなくなるぞ」
俺「う……」
僕「基本的にPCは勝手に動く。それを忘れちゃあいけない。どうしてもPCの行動を強制する必要があるなら、『すでにそういう行動してしまった』ことにしてシナリオを開始したほうがいい」
俺「じゃあ、このシナリオは呪文を唱えたもこまではGMに説明させたほうがいいのか」
僕「安全に進めたいならそう。だけど、今回のケースだと別の解決方法もある」
俺「お、マジか? なんだよ、早く教えろよ」
僕「簡単なことだよ、『呪文を唱えなくても呪われる』ことにしてしまえばいい」
俺「えー」
TRPGの主人公は勝手に動くもの
自分の作ったシーンが気に入りすぎて、PCに行動を決めつけてしまいたくなる。
これもシナリオ制作あるあるです。
こうした精神状態でシナリオを作ると、「PCが行動しなかった」場合のことが、欠落してしまうことがあります。
私も、
「んー、ここでこういう行動取られたら困るけど、まさかそんなことしないだろー」
と思って放置していたシナリオのバグに、PCが見事にハマってしまった経験があります。
自由に行動させたらシナリオが進行しない?
じゃあ、プレイヤーの自由にさせればいいのでしょうか。
はい、原則そのとおりです。
PCはプレイヤーのものですからね。
でも、こわいですよね。
プレイヤーは自由にさせると、すぐに放火したり、粉塵爆発させたり、マーシャルアーツで旧支配者に挑みかかる生き物だからです。
でも、やりたいと言い張るならやらせるしかないです。
その先に最悪の結末が待っていようとも。
GMにできることは「本来のシナリオの目的は何か」をしっかり提示することと、「その行動の結果、〇〇になると予想されるが良いか」と警告することの2つです。
それでもプレイヤーがズレたことをやると言い張るならば、行動の結果、潔くゲームオーバーを宣言したほうが良いでしょう。
最悪を想定してシナリオを作る
シナリオ制作者が行うべき、最強の対処。
それは「プレイヤーが何もしない場合どうなるか」をシナリオに明記しておくことです。
これさえ明記しておけば、プレイヤーが何をやらかし始めても、焦らずにシナリオを進行することができます。
つまり「PCがいなくてもシナリオが動くように想定しておけ」という話なんです。
タイムリミットとか良いギミックですね。
「なにをやるのも勝手だけど、タイムオーバーしたら君たち死ぬよ」
と、警告も出しやすくなります。
まとめ
今回の話はRPG全般についての話ですが、プレイヤーの自由度が高いクトゥルフ神話TRPGでは、「最悪のシナリオ」を用意しておくことは、進行を守るための強力なリスクヘッジになります。
みなさんもシナリオを作るときは意識してみてください。
自由奔放なプレイヤーによるアレやコレやが詰まっている本はコチラ
PR:なんでもいいから冒険したい人はコチラ!
☆ランキングにご協力を!
バナークリックでガミジさんを日本一のゲームブロガーにしよう!!