TRPGといえばクトゥルフ! みたいな風潮に異を唱え、クトゥルフ以外のTRPGを紹介するコーナー。
はーじまーるよー。
今回紹介するTRPGは、マルチジャンル・ホラーRPG「インセイン」です!
「インセイン」とは?
「インセイン(insane)」は正気(sane)ではない、という意味で、つまり「狂気」を表す言葉です。
このゲームは、その名の通り、ホラーを題材にしたゲームで、そのギミックとして「狂気」が使われています。
具体的には「狂気カード」というものが用意されており、シナリオ中に怖い目に合うと、狂気カードを引く羽目になります。
この狂気カード、いろいろとプレイヤーを困らせる効果が書いてあるのですが、カードを引いたときには効果が発動しません。
カードごとに「トリガー」が指定されており、ゲーム中に条件が揃ってしまうと、突然狂気が発動するのです。
いかに狂気を発動させないように振る舞うかが、プレイヤーの腕の見せどころでもあるわけです。
本作品はルールブックが3冊発売されています(1冊目だけでプレイ可能)。
リプレイ付きなので、読み物としても十分楽しめます。
プレイヤーの「秘密」
インセインは(シノビガミと同じく)「サイコロフィクション」というシステムで作られています。
このシリーズの特徴の1つに「プレイヤー自身しか知らない秘密が存在する」という点があります。
秘匿HOというやつですが、インセインではこれが標準搭載されています。
これにより「プレイヤー1人1人が実は違う目的で動いていた」などの展開を作ることが可能で、シナリオとストーリーに深みを与えることができます。
他人の秘密は、自身の行動を費やすことで調査可能です。
怪しい挙動が見られてるときは、身内を疑うということもできるわけです。
システムとロールプレイの分離
サイコロフィクションは、TRPGとしては、かなり単純化されたシステムとなっています。
得意な技能で判定すれば、6面ダイス2つ振って5以上を出せば成功です。
また各プレイヤーの行動が順番に回ってくる「サイクル制」を採用しており、プレイヤーのできる行動も、調査、回復、戦闘と、ルールで決められています。
「それだと自由度が低くて面白くない!」
と、思う人もいるでしょう。
違うのです。
インセインでは、行動するときに使用する技能を自分で選択することができます。
いや正確には、「自分の得意な技能で行動できるように理由をこじつける」ことができます。
シーンの演出も手番のプレイヤーに大きな裁量がありますし、「システム的な縛りを強くすることで、ロールプレイの自由度を高める」というアプローチを取っているのです。
これが滅茶苦茶楽しいのです。
なにしろ、どんなに滅茶苦茶してもシナリオが崩壊することがありませんからね。
シナリオも作りやすいのでオススメ
クトゥルフ神話TRPGなどでは、プレイヤーの行動に自由度がありすぎて、シナリオが脱線しないよう配慮が必要になりますが、インセインではシナリオの進行がルールで決まっているので、シナリオの脱線を気にする必要がありません。
ぶっちゃけ、出てくる秘密を全て暴けばクライマックスにたどり着くように設定しておけば、破綻することはまずありません。
注意点としては、
- プレイヤーの行動回数を考慮してシナリオを作る必要がある
- ハンドアウトを用意しないといけないので、準備に意外と時間がかかる
ということが、挙げられます。
しかし、秘密を使った驚きのギミックや、自由度の高いシーン演出から生み出されるストーリーは、プレーヤーたちに、とても楽しい体験を与えてくれます。
未体験のかたは、ぜひ一度体験してみてください。
拙作のシナリオも2つ公開していますので、よろしくお願いします(宣伝)。
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