TRPGシナリオ作りの落とし穴(2)凝ったシナリオ

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俺「くくく、やっぱり俺は天才だ。こんな複雑なシナリオを組み上げちまうなんて。さらにルートを分岐させれば、もっと面白くなるな。よし、新ルートを追加するッ!」

僕「やめんかい。新ルートは言わずもがなだけど、複雑なシナリオとかマジでやめろ」

俺「ルートが5つに分岐するんだぞ。プレイヤーも大喜びだろ」

僕「プレイヤーが体験できるのは、そのうち1つのルートだけ。ギャルゲーじゃないんだからルート分岐があっても意味ないわ。別ルートやりたきゃ別のシナリオやればいい話だろ」

俺「伏線もバッチリで、オープニングの選択がエンディングに影響したりさぁ……」

僕「ロングパスすぎて誰も覚えてねえよ。そんなギミック伝わんないよ、。はいはい全部ボツボツ!」

 

凝ったシナリオは制作者の独りよがり

シナリオを作っている時はテンションが上がって、何かと凝ったシナリオを作りがちです。

困ったことに、凝っている方が面白そうに思えてしまうんですよね、作っている側としては。

でも凝ったシナリオは8割型、シナリオ制作者の独りよがりです。

プレイヤーにその素晴らしさが伝わることは稀だと思います。

理由は頭書の寸劇にもありますが「プレイヤーはプレイヤーの目線でしかシナリオが体験できないから」です。

プレイヤーたちは自分たちの冒険を楽しみに来ているわけで、重厚な物語を目当てに来ているわけじゃありませんからね。

多層構造のシナリオなんて展開されても、神の視点を持っていないので楽しめないのです。

そして、凝ったシナリオにありがちな「どんでん返し」も、TRPGではやらない方がいいと私は考えています。

 

シナリオに仕掛けられたどんでん返しは裏切りに等しい

エンターテイメントでは、クライマックスにどんでん返しを仕掛けて読者の期待を裏切るのは常套手段です。

が、これをTRPGでやるのは危険です。

プレイヤーたちは提示された目的を達成しようと一生懸命なんですから、根底の覆るようなことをされたら自分たちの努力はなんだったのかという気分になります。

小説や映画は、読者が主人公たちの悪戦苦闘を傍観するからよいのです。

でもTRPGは、読者が主人公です。

当事者としてどんでん返しを食らうと、とても嫌な気分になるでしょう。

 

 

じゃあどんなシナリオならよいの?

ずばりスタンダード、イズ、ベストですね。

目標や障害か明確で、調査や探索の結果、解決方法がわかり、最後の障害を乗り越えて解決に向かう。

これです。

「 えー、そんなシナリオどこにでもあるじゃーん」と思うかもしれませんが、それで良いんです。

スタンダードな進行の上に、どうオリジナル要素で味付けできるかが、シナリオ制作者としての腕の見せどころなわけです。

 

これは適当に言っているわけではなく、自分の経験からそう思っているのです。

簡単に作ったシナリオは受けがよく、練りに練って凝って作ったシナリオは受けが悪いです。

 

セッションに向かう電車の中で作ったシナリオが、大いに盛り上がったことだってあるんです。

凝ればいいというわけではないんですね。

ようするに、シナリオ制作に妙に凝るようになってきたら要注意ということです。

もっと力を抜きましょう。

 

ちなみに参考になるシナリオとかありますか?

他人が作ったシナリオはほとんどやらないので、私は参考作品は分かりません!!

基本ですがまずはルールブック付属のシナリオを分析するのが大事でしょう。

あと時代劇はシナリオの見本として良質な素材だと思っていますので、みなさんも時代劇見ましょうね!

 

 

 

 

 

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